T-MESSAGE VOL.32

日頃は、弊社の事業に多大なるご協力を賜り、誠にありがとうございます。 朝晩はずいぶん涼しくなりました。日中の暑さも以前の厳しさに比べれば、ずいぶん気温が下がり、仕事がしやすくなりました。しやすくなったくせに、9月の原稿を9月中にUPできず、10月に入ってからの発信となってしまいました。申し訳ありません。 さて、弊社の仕事もお陰様で忙しくやらせて頂いていますが、仕事量の波が以前よりも激しくなっていることを、最近とても感じます。忙しい時とそうでない時の振れ幅が大きくなってきています。仕事量の偏りと、人手不足のせいなのかもしれませんが、これから先、人手不足が慢性化していくのは建設業界だけでなく、国内のあらゆる産業で起きてくると思われます。30数年前にバブルがはじけて、平成大不況に突入した時代に、「価格破壊」という言葉がはやりました。「価格破壊」とは通常では考えられない価格でモノが売られたことを評しての言葉でした。実際、2002~2005年まで、マクドナルドのハンバーガーが1個59円で売られていましたし、当社の鳶工の常用単価も客先への請求金額も本当に安くて、更にそこから値切られていましたから、ほんとにキビしかったです。 でもこれからの時代は、以前とは違う意味での「価格破壊」が起きると私は思います。 これからの「価格破壊」は、価値に見合った正当な金額を価格に反映して、お客様が納得してお支払い頂けるという、「従来の相場価格の破壊」です。この業界にいる皆さんが等しく感じられていることだと思いますが、今ここで手を付けなければ、いずれ、この業界は立ち行かなくなっていくと思います。この業界の水準を維持、存続する為には、いわゆる「新3K」、給料・休日・希望が満たされなければできません。技術を磨き、企業力を高め、価格に見合うサービスを提供し続けることで、価値に見合ったお金を頂戴することが、私たち事業主の一つの使命だと思います。その為にどうすればいいのか、ここでパッと答えは出せませんし、「人口減少社会」といういまだかつて体験したことのない社会が始まっているのですから、過去の成功事例を勉強しても、あまり役に立ちません。全国では1,000万戸の空き家があると言われていますが、昨年も86万戸が着工されました。先日は、富士通が港区の本社ビルから移転するというニュースが流れました。テレワークの浸透で、本社に出勤する社員の出勤率が20%以下になった事が大きな要因だと言われていますが、それでも都心では再開発の名のもとに、大型のオフィスビルが建築ラッシュを迎えています。 「拡大発展」だけを追い求めていって本当に大丈夫でしょうか?そのことを考える、今はいい時期かもしれません。 「仕事は明るく楽しく真剣に」来月もどうぞよろしくお願い致します。

株式会社 藤政工業
代表取締役 藤代政宗

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