T-MESSAGE VOL.41

日頃は、弊社の事業に多大なるご協力を賜り、誠にありがとうございます。
先月末にメッセージを発信することが出来ず、8月に入ってしまいました。
ものすごく暑い日々が続いておりますが、皆様、お変わりございませんでしょうか?
毎年この時期は繁忙期で、忙しく仕事をさせてもらっていますが、本当に毎日いろいろなことが起きます。仲間である屋根の施工会社が、設立50年を目前に控えて破産宣告をしたのは先月末でした。父親の代から一生懸命守ってきた会社が無くなるというのは、さぞ無念だったと思いますし、その場面その場面で最良と思われる判断をしながら、存続の為に費やしてきたあらゆる努力が結果として無駄になったという現実は、随分と過酷なものです。
事業を行う者として、如何に生き残っていくかを常に考えていくことは当然で、その為にいろいろと手を打っていく訳ですが、なかなか思った通りにいきません。大きな損失が出ることもあります。まさかこんなところから、というようなところからクレームを頂くこともあります。当社の仕事の進め方や、部下の言動に問題があってのクレームや損失であっても、それらは結局、私の経営手腕に対してのクレームであり、その結果としての損失ということになります。クレームやトラブルや損失があんまり続くと、さすがにへこむこともあります。いっそのこと今のやり方を全てぶっ壊して、1から作り直したほうが良いのではないかと思うこともあります。でも、クレームやトラブルや損失は、身体で言えば、痛みやかゆみといった不調を訴える信号と同じで、「うまくいってないぞ」という信号です。身体が不調であれば治療したり生活習慣を変えたりして治していくように、経営も、クレームやトラブルや損失にしっかりと向き合い、原因がどこにあってどうすれば再発を防げるかを考え、改善していくチャンスだと思って取り組むしかありません。それはそれで、自分の失敗を認めるというとても勇気のいる事なのですが、根本的に解決していかないと、必ず後でもっと痛い目をみることになります。そもそもクレームを言わずに静かに去っていき、二度と当社の商品やサービスを購入してくれなくなる「サイレントクレーマー」の方がもっと困ります。
文句を言ってくれるお客様、怒ってくれるお客様、大事です。そしてその事にスピード感を持って真摯に向き合い改善していく。とても大事です。冒頭に倒産した会社の話を書きましたが、明日は我が身です。気が付かないうちにボタンを掛け違えていて、気づいた時にはどうにもならなくなっている事の無いように、常にアンテナを張り、間違いを正し、目的地を見失わないように事業を進めていかなければなりません。本質を見抜く眼力と、失敗を恐れない勇気と、現実を受け入れる胆力を磨いて、経営に邁進します。
「仕事は明るく楽しく真剣に」来月もどうぞよろしくお願い致します。


株式会社 藤政工業
代表取締役 藤代政宗

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