日頃は、弊社の事業に多大なるご協力を賜り、誠にありがとうございます。
今年もあっという間に2ヶ月が過ぎてしまいました。梅がほころび、木々の芽が膨らみ始めるのを見ると、季節は確実に春に向かっているのを感じます。
「月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人也」は、江戸時代の俳人、松尾芭蕉の紀行作品『おくのほそ道』の冒頭部分ですが、本当に次から次へと通り過ぎていく多くの月日は、旅人のようなもので、私達もまた一人一人が人生の旅人であると、感じさせずにはいられません。そして全ての旅の終着点は「死」です。終着点に飛行機で向かう人、新幹線、車、船、歩いて向かう人もいるでしょうし、その道が平坦な道もあれば、山あり谷ありの道を進む人もいるでしょうが、どんな道をどう通ろうが、必ず最後には終着点に辿り着きます。
そして終着点では、旅路の途中で手にした全てを手放します。そう考えれば、この世の富や名声など一瞬の景色に過ぎません。終着点に辿り着く迄、周りの人たちや空気、水、太陽に感謝して毎日を歩いていけば、おのずと幸せな旅路になるのではないでしょうか?
先日、あるお客様より苦情のお申し出を頂きました。「社長と話がしたい」ということで、かなりご立腹のご様子でした。お電話を頂いた日は落ち着いて電話できる時間が取れなかった為、当社の担当者に事情を確認した上で、翌日朝九時に先方の社長にご連絡しました。小一時間ほどお申し出をお聞きしましたが、当社の担当者から聞いた内容とはほぼ正反対の内容で、これはもう全面的に当社がお詫びし、改善しなくてはならない内容でした。お申し出を頂いた部署についてはずっと以前から不安視していましたが、やはり悪い予感が的中してしまいました。先方の社長には全て私の指導が行き届いていない事が原因で、大至急、改善致します。とお詫びとお約束をしました。先方の社長からは、「あなたとお話できて良かった。」と仰って頂きましたが、私の方こそ苦情をお申し出頂き、有難い思いで一杯であったとともに、実は私のところまで届いていない苦情が他にもたくさんあったのではないだろうかと、ゾッとしました。もう一度足元から、一つ一つを見直して改めていかなければなりません。当たり前の事ですが、お客様からお仕事を頂戴し、成果物を納めることでお金を頂戴しています。お金を払って頂いているのはお客様です。そのお客様の言うことに腹を立て、お客様をにらみつけるなど、言語道断。そんなことも分からない人間が当社の社員や協力会社の作業員にいるとは情けない限りです。全て私の責任です。申し訳ございません。「仕事は明るく楽しく真剣に」の「真剣」の部分が全く足りませんでした。
来月から「真剣」に改善します。どうぞよろしくお願い致します。
株式会社 藤政工業
代表取締役 藤代政宗