T-MESSAGE VOL.57

日頃は、弊社の事業に多大なるご協力を賜り、誠にありがとうございます。
今年も残すところ40日を切りました。一日一日が本当にあっという間に過ぎていき、
まさに「光陰矢の如し」を日々実感しております。
先週末、赤坂のサントリーホールにウィーンフィルハーモニーのクラシックコンサートを聴きに行き、世界最高峰の芸術に触れて、多くの刺激をもらってきました。
若い歌舞伎役者が芸に行き詰まっている時に、「ミュージカルやオペラなどの他の芝居も見なきゃダメだ。」と先輩の役者にアドバイスされ、それから歌舞伎以外の芸術から何でも貪欲に吸収して、芸の腕を上げたという逸話がありますが、本業以外でも本物に触れるという体験を意識的に行うことは必要だなと思います。心のアンテナを磨いておくということは、小さな信号をキャッチする上でとても大切です。実は先日ある失敗をしました。それは、都内の現場で鉄骨建て方工事中に、作業員の一人が、隣のビルの屋上に誤ってボルトを落としてしまい、隣のビルのオーナーから、注意を受けたという事がありました。この話の良くないところは、ボルトを落としたことは勿論ですが、落とした作業員が、現場で一緒に作業している自社の事業主に報告をしなかったこと(落とした時に近くにいた元請の職員さんには伝えていました)です。お客様である元請の所長様から電話で注意をうけるまで、私も施工している協力会社の事業主も分かりませんでした。お客様にはお詫びをし、現場にいた」事業主にも内容を共有して気を付けるよう注意したのですが、これが失敗でした。なんと翌週、今度はメガネスパナという工具をまた同じビルに落として、屋外空調設備のカバーに傷を付けるという事故を起こしてしまいました。先ほど「失敗」だったと述べたのは、再発防止策を「気を付けるよう注意した」だけで終わらせたことです。「気を付ける」という指示は防止策にはならないのです。絶対に落とさない対策と、それでも万が一落としてしまったとしても近隣の方にご迷惑にならないような養生策とを検討し、実行させることが出来ていれば、隣地への二度目の落下は起きなかったはずで、これなどは、小さな信号をキャッチできていなかった典型的な事例だと思います。もしも傷を付けてしまったのが設備機器ではなく人だったらと思うと、背筋が凍る思いです。いつもと違う小さな何かに気が付いて、適切な対策を素早く講ずることで、災害を未然に防ぐ。これは安全の基本だと思います。
今年も残すところ40日足らずですが、小さな信号を見逃さず、まずは年末まで無事故無災害、明るい年末年始を過ごせるよう、「安全第一、品質当然」で社会の役に立っていきます。
「仕事は明るく楽しく真剣に」 来月もまたよろしくお願い致します。

 

株式会社 藤政工業
代表取締役 藤代政宗

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