T-MESSAGE VOL.28

 日頃は、弊社の事業に多大なるご協力を賜り、誠にありがとうございます。
あと数日で当社の39期が終わります。この1年の協力会社各社様の並々ならぬご支援に改めまして、感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
今期を振り返りますと、非常に変化の大きい1年であったと思います。当社の事業を取り巻く環境も大きく変化しました。
祖業である鉄骨事業は、売上の中心を占めていたD社東京本店建築物件が激減し、2年連続で売上・利益とも大きく落としました。

 エネルギー開発事業においては、太陽光パネル設置工事の主流が、「野立て」から「屋上自家消費」にシフトし、大型物件をコンスタントに受注するのが以前よりも難しくなってきています。
遮熱工事においては、1件当たり受注額の最高を更新しましたが、コンスタントに物件を受注するというところまで至っていません。
足場工事は17年振りに再開してやっと1年ですから、毎月結果を出せるようになるにはまだもう少し時間がかかります。

 全ての事業において、思うように成果が得られない苦しい1年ではありましたが、ここは、「順境ヨシ!逆境さらにヨシ!」という考え方が必要です。
逆境は実はいい事だらけです。
まず、逆境で苦しい時は、誰でも必死に打開策を考えます。うまくいかない理由は何か?
うまくいくにはどうすればいいのか?こういったことは、順境の時でも考えてはいるのですが、逆境の時は必死さが全然違います。
また、逆境にあえいでいる時に、私たちにどう接してくれたかで、接してくれた人たちの人間性もよく見えたりします。
昔から、「辛い時でもそばにいてくれるのが本当の友」と言いますからね。
また、順境の時には見えないものが、逆境の時に見える、気づくということも沢山あるように思います。
身体を悪くして初めて、健康の有り難さに気づくみたいなものですね。
どこに原因があるのか検査をし、診断を受け、治す為に必要な治療を続けることで、健康を取り戻していくのに似ています。
鉄骨は、1社の顧客の仕事量が激減したからこそ、新規顧客を増やしていけました。
太陽光は主流が野立てから自家消費にシフトしたからこそ、ソーラーカーポートの受注に繋がりました。
遮熱も大型物件のコンスタントな受注がなかなかできないからこそ、ビジネスモデルの再構築に踏み切ろうと考えるようになりました。
足場も反省を積み重ねることで、一段づつレベルを上げようと努力しています。
これらは好調続きではできません。
逆境だからこそできたことだと思います。

 「夜明け前が一番暗い」という言葉通り、今はまだ暗い空かもしれませんが、この夜が間もなく明けて、来期は燦然と輝く朝日が昇ってくると確信しています。
「仕事は明るく楽しく真剣に」来期もどうぞよろしくお願い致します。

株式会社 藤政工業
代表取締役 藤代政宗

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