日頃は、弊社の事業に多大なるご協力を賜り、誠にありがとうございます。
昨日の鉄骨の協議会でお伝えしましたが、11/25と11/28に続けざまに労働災害を起こしてしまい、現在その対応に追われております。
太陽光や遮熱でお世話になっている協力業者様には次月の協議会で詳しくお話しさせて頂きますが、2件の災害とも墜転落災害です。
25日の災害は3階の鉄骨梁(高さ 14.4m)から22歳の鉄骨鳶工(3次会社所属 経験は3年8ヶ月だが鉄骨鳶の経験は4カ月程度)が墜落し、脳室内出血、右足膝複雑骨折、右手親指骨折という重傷で、28日に右膝を手術しました。
命に別状はありませんが、4週間程度の入院が見込まれており、後遺症の心配もあります。
28日の災害は、4tトラック荷台の鉄骨資材の荷下ろし作業中に、荷台から降りようとした 32歳の鉄骨鳶工(3次会社所属 経験は1年6ヶ月)が、荷台上から転落しました。
のどの擦傷と、声帯に少しダメージがありますが、翌日、別の病院での検査を終えてから現場作業に復帰したので休業0日となりました。
どちらの災害も共通しているのは、3次会社である事、経験年数が浅いという事、そして手順を守っていないという事です。
通常、災害の発生要因は複数ありますが、災害は足し算ではなく掛け算ですから、災害の発生要因がどんなにたくさんあったとしても、何か一つが手順通り行われていればその値は「0ゼロ」となります。
要因 A×要因B×要因C×0(手順通り)なら、答えは0ゼロ、つまり災害発生には至りません。
はっきり言いますが、数ある災害の型別の中で「墜転落災害」だけは、絶対に防げます。
どんな時でも高所では、手順通り安全帯二丁掛をすればいいんです。たったそれだけの事です。二丁掛の手間と、自分の命や残された家族の将来とを天秤に掛けて、二丁掛をしないで手間を省く方が大事だと思うバカがいるでしょうか?
でも、こんな簡単なことが分からないで、たくさんの人を不幸に巻き込んでしまう人がいるのも残念ながら事実です。
その残念な人に何が大事か分からせるよう指導できるのは事業主しかいません。そして3次の事業主を指導するのは2次の事業主の責務です。
2次の事業主を指導するのは1次の事業主の責務です。上位会社が偉いと言っているのではありません。その責任があるという事です。
先月、松下幸之助の「好景気よし、不景気さらによし」というエピソードを紹介しました。
これを、「順風よし、逆風さらによし」と置き換えて、事故や災害から従業員と協力会社様を守り抜き、「お客様」からも「取引先様」からも「従業員」からも「社会」からも選ばれる会社となって、選んでくれた人たちに幸せになってもらうという「こころざし」を高く掲げ、「深く反省し、懸命に考え、必死に」事業に取り組もうと思います。
「仕事は明るく、楽しく、真剣に!」来月も、どうぞよろしくお願い致します。
株式会社 藤政工業
代表取締役 藤代政宗